KNOWLEDGE 不動産豆知識
2026.06.08
不動産相続の基本をわかりやすく解説!税金・名義変更・活用法まで
「親から不動産を相続することになったけれど、一体何から始めればいいの?」「相続税ってどのくらいかかるんだろう?」… 不動産相続と聞くと、手続きが複雑で税金も高そう…と、漠然とした不安を感じてしまう方も多いのではないでしょうか。でも、ご安心ください。このページでは、不動産相続の基本的な流れから、知っておくべき税金のこと、名義変更(相続登記)の手続き、さらに相続した不動産の活用法まで、専門用語をできるだけ使わずに、わかりやすく解説していきます。この記事を読めば、相続に関する不安が解消され、次に取るべき行動が明確になるはずです。さあ、一緒に不動産相続の基本を理解していきましょう。
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不動産相続の全体像と基本的な流れ
不動産を相続することになったとき、「何から手を付ければいいのか」と途方に暮れてしまう方も少なくありません。しかし、全体の流れを把握しておけば、漠然とした不安は大きく軽減されます。ここでは、相続発生から手続き完了までの大まかなステップと、それぞれの段階で何が必要になるのかを分かりやすく解説します。
相続発生から手続き完了までの大まかなステップ
不動産相続は、故人が亡くなってからさまざまな手続きを経て完了します。主なステップは以下の通りです。
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遺言書の有無を確認する まず最初に、故人が遺言書を残しているかどうかを確認します。遺言書があれば、原則としてその内容に従って遺産が分割されます。遺言書がない場合は、法律で定められた相続人が遺産を相続することになります。
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相続人を確定する 故人の戸籍謄本などを取得し、誰が相続人になるのかを正確に特定します。これは、後の遺産分割協議や名義変更の手続きにおいて非常に重要なステップです。
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相続財産を調査・評価する 不動産だけでなく、預貯金、株式、借金なども含め、故人のすべての財産を調査し、その価値を評価します。不動産については、専門的な評価が必要になることもあります。
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遺産分割協議を行う 遺言書がない場合や、遺言書があっても相続人全員の合意があれば、相続人全員で遺産の分け方について話し合います。話し合いがまとまったら「遺産分割協議書」を作成します。
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不動産の名義変更(相続登記)をする 相続した不動産の所有者を故人から相続人へ変更する手続きです。法務局で行い、これを完了しないと不動産を売却したり、担保に入れたりすることができません。
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相続税の申告・納税をする 相続した財産の総額が一定額を超える場合、相続税が発生します。相続税は、相続発生から10ヶ月以内に税務署に申告し、納税する必要があります。
各ステップで必要なことの概要
これらのステップはそれぞれ独立しているようでいて、密接に関連しています。
遺言書の確認は、その後の遺産分割の方向性を決定づける最初の重要な一歩です。遺言書がなければ、相続人全員で話し合い(遺産分割協議)をして、誰がどの財産を相続するかを決める必要があります。この話し合いをスムーズに進めるためには、事前に相続人全員が誰であるかを明確にし、故人の財産がどれくらいあるのかを正確に把握しておくことが不可欠です。
特に不動産は、その評価方法が複雑なため、専門的な知識が必要になるケースもあります。そして、遺産分割の内容が決まったら、法務局で不動産の名義を相続人に変更する「相続登記」を行います。この登記をしないと、法的にはまだ故人の名義のままであり、売却などの処分ができません。また、相続した財産が一定額を超える場合には、相続税の申告と納税も忘れてはならない重要な手続きです。これらの手続きを計画的に進めることで、スムーズな不動産相続が実現できます。
相続した不動産の評価方法とは?
相続した不動産の価値をどのように算定するかは、相続税の計算に直接影響するため非常に重要です。ここでは、不動産の評価方法についてわかりやすく解説します。
不動産評価の主な種類
不動産の評価額にはいくつか種類があり、相続税の計算で用いられるのは「相続税評価額」です。この相続税評価額は、主に以下の方法で算出されます。
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土地の評価方法
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路線価方式: 市街地にある宅地の評価に用いられます。国税庁が公表する「路線価」という、道路に面した土地1平方メートルあたりの評価額を基に算出します。路線価は毎年7月に公表され、実勢価格の80%程度が目安とされています。
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倍率方式: 路線価が定められていない地域(主に郊外や農村部)の宅地や、田畑・山林などの評価に用いられます。固定資産税評価額に、国税庁が定める一定の「倍率」を掛けて算出します。
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建物の評価方法
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固定資産税評価額: 建物は、原則として固定資産税評価額がそのまま相続税評価額となります。固定資産税評価額は、市町村(東京23区は東京都)が3年に一度評価替えを行い、固定資産税の納税通知書で確認できます。実勢価格の50〜70%程度が目安とされています。
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これらの評価方法は、相続税の計算だけでなく、固定資産税や不動産取得税の算出にも関連してきます。
実勢価格との違い
不動産の「相続税評価額」は、実際の市場で売買される価格、いわゆる「実勢価格」とは異なります。一般的に、相続税評価額は実勢価格よりも低く評価される傾向にあります。
この違いが生じるのは、相続税評価額が課税の公平性を保つために、一定の基準に基づいて機械的に算出されるのに対し、実勢価格は市場の需給バランス、物件の状態、周辺環境、経済状況など、多様な要因によって変動するためです。そのため、「相続税評価額が低いからといって、その不動産が実際に安く売れるわけではない」という点を理解しておくことが重要です。相続した不動産を売却する際は、改めて不動産会社の査定を受けて実勢価格を把握する必要があります。
不動産相続にかかる税金(相続税)の基本
不動産を相続する際に、多くの方が気になるのが「相続税」でしょう。相続税は、故人(被相続人)が遺した財産を相続人が受け取った場合にかかる税金です。ここでは、相続税がどのように計算されるのか、そして税金を軽減するための制度についてわかりやすく解説します。
相続税の計算方法
相続税は、相続財産の総額から一定の金額を差し引いた「課税遺産総額」に対して計算されます。具体的な計算手順は以下の通りです。
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相続財産の評価 亡くなった方が所有していたすべての財産(不動産、預貯金、有価証券など)の評価額を合計します。不動産の評価については、前章で解説した路線価や固定資産税評価額などを参考にします。借金などのマイナス財産があれば、その分は差し引くことができます。
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基礎控除額の算出 相続税には「基礎控除」という非課税枠が設けられています。この金額までは相続税がかかりません。基礎控除額は以下の計算式で求められます。
基礎控除額 = 3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)
例えば、法定相続人が配偶者と子ども2人の計3人だった場合、基礎控除額は「3,000万円 + (600万円 × 3人) = 4,800万円」となります。
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課税遺産総額の算出 相続財産の合計額から基礎控除額を差し引いたものが「課税遺産総額」です。
課税遺産総額 = 相続財産合計額 - 基礎控除額
もし相続財産合計額が基礎控除額以下であれば、相続税はかかりませんし、相続税の申告も不要です。
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相続税の総額を算出 課税遺産総額を法定相続分で仮に分け、それぞれの法定相続人が取得すると仮定した金額に、国税庁が定める相続税率を適用して各人の相続税額を計算します。その後、これらの税額を合算することで、相続税の総額が算出されます。
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各相続人の納税額を算出 算出した相続税の総額を、実際に財産を相続した割合(遺産分割協議で決まった割合など)に応じて配分し、各相続人の納税額を確定します。この段階で、次に説明する特例などを適用して税額を軽減することができます。
相続税を軽減する特例や制度
相続税の負担は大きいものですが、国にはいくつかの軽減措置が設けられています。これらを上手に活用することで、税額を大きく抑えることが可能です。主な特例や制度をご紹介します。
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小規模宅地等の特例 被相続人が住んでいた宅地や事業に使っていた宅地など、一定の条件を満たす土地を相続した場合に、その評価額を最大80%(居住用宅地の場合)減額できる制度です。これにより、不動産の評価額が大幅に下がり、結果として相続税額を大きく軽減できます。適用には、相続人がその土地で居住を続ける、事業を継続するといった条件があります。
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配偶者の税額軽減 配偶者が相続する財産については、原則として1億6,000万円、または配偶者の法定相続分のいずれか多い金額まで相続税がかかりません。これは、配偶者の生活保障を考慮した制度で、非常に大きな軽減効果があります。ただし、相続税の申告は必要です。
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生命保険金の非課税枠 亡くなった方が契約していた生命保険金を受け取る場合、一定の金額までは相続税がかかりません。非課税枠は「500万円 × 法定相続人の数」で計算されます。例えば、法定相続人が3人なら1,500万円まで非課税となります。
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未成年者控除・障害者控除 相続人が未成年者や障害者である場合に適用される控除です。未成年者控除は、20歳に達するまでの年数1年につき10万円が相続税額から控除されます。障害者控除は、障害の程度に応じて一定額が控除されます。
これらの特例や制度は、適用条件が細かく定められています。ご自身のケースで利用できるか、またその際の注意点などについては、専門家への相談をおすすめします。
不動産の名義変更(相続登記)の手続き
相続登記の必要性
不動産を相続した場合、「相続登記」と呼ばれる名義変更の手続きは非常に重要です。この手続きは、亡くなった方(被相続人)から相続人へ不動産の所有権が移ったことを法的に公示するために行われます。なぜ相続登記が必要なのでしょうか。
まず、相続登記をしないと、その不動産が「誰のものか」が登記簿上で明確になりません。そうなると、以下のような様々な不利益が生じる可能性があります。
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不動産の売却・担保設定ができない: 名義が故人のままだと、その不動産を売却したり、ローンを組む際の担保にしたりすることができません。
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相続トラブルの複雑化: 時間が経つにつれて相続人が増え、関係が複雑化し、遺産分割協議が難しくなることがあります。
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不動産が勝手に処分されるリスク: 相続人の一人が勝手に自分の名義に変更したり、売却したりするリスクもゼロではありません。
そして何より重要なのは、2024年4月1日から相続登記が義務化されたことです。これにより、不動産を相続したことを知った日から3年以内に登記申請をしないと、10万円以下の過料が科される可能性があります。これは、所有者不明の土地が増加し、社会問題となっていることを背景に、不動産の所有者を明確にするために導入された制度です。
相続登記は、ご自身の権利を守り、将来的なトラブルを避けるためにも、必ず行わなければならない重要な手続きなのです。
相続登記の具体的な進め方
相続登記は、以下の手順で進めることができます。複雑に感じるかもしれませんが、一つずつ確認していきましょう。
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必要書類の収集 相続登記には多くの書類が必要です。主なものは以下の通りです。
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被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本
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相続人全員の戸籍謄本
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相続人全員の住民票
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不動産を相続する人の住民票
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固定資産評価証明書(不動産の評価額を確認するため)
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遺産分割協議書(遺言書がない場合で、複数の相続人がいる場合)
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相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書に押印するため)
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被相続人の住民票の除票または戸籍の附票
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登記申請書の作成 法務局のウェブサイトでひな形を入手し、必要事項を記入します。不動産の表示(所在地、地番、家屋番号など)を正確に記載することが重要です。
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法務局への申請 作成した登記申請書と必要書類一式を、不動産の所在地を管轄する法務局に提出します。窓口での提出のほか、郵送やオンラインでの申請も可能です。
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登録免許税の納付 相続登記には「登録免許税」という税金がかかります。これは、固定資産評価額に0.4%を乗じた金額です。申請書提出時に収入印紙で納付します。
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登記完了証の受領 申請が受理され、問題がなければ、数日〜数週間後に登記が完了し、「登記完了証」が交付されます。これで正式に名義変更が完了したことになります。
これらの手続きはご自身で行うことも可能ですが、書類の収集や申請書の作成には専門的な知識が必要となる場合があります。そのため、多くの方が「司法書士」に依頼しています。司法書士は相続登記の専門家であり、手続きをスムーズかつ正確に進めてくれるため、不安な場合は相談を検討すると良いでしょう。
遺産分割協議の進め方と注意点
遺産分割協議とは何か
遺産分割協議とは、亡くなった方(被相続人)が残した財産(遺産)を、相続人全員でどのように分けるかを話し合いで決めることです。特に不動産は、現金のように簡単に分割できないため、この協議が非常に重要になります。遺言書がない場合や、遺言書の内容だけでは全ての財産を分けられない場合、また遺言書があっても相続人全員が合意すれば、遺産分割協議を行うことができます。相続人全員の合意がなければ、不動産の名義変更(相続登記)などの手続きは進められません。
協議の進め方と合意形成のポイント
遺産分割協議を円滑に進めるためには、いくつかのポイントがあります。感情的にならず、冷静に話し合うことが大切です。
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話し合いの場を設定する まずは、相続人全員が集まれる日時と場所を設定しましょう。できれば、中立的な立場で話せる場所が望ましいです。
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遺産の内容と評価額を共有する 相続財産が何で、それぞれどのくらいの価値があるのかを明確にします。特に不動産については、評価方法によって金額が変わるため、事前に専門家のアドバイスを受けることも有効です。
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各相続人の希望を把握する それぞれの相続人がどのような分割を希望しているのか、率直に話し合いましょう。例えば、「実家は長男が住み続けたい」「現金で受け取りたい」など、希望は様々です。
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遺産分割協議書を作成する 話し合いがまとまったら、その内容を「遺産分割協議書」として書面に残します。この書類は、後の相続登記や預貯金の払い戻しなどで必要となる重要なものです。相続人全員が署名・押印し、各自が保管するようにしましょう。
トラブルを防ぐための注意点
遺産分割協議は、親族間で行われるため、感情的な対立が生じやすく、トラブルに発展することもあります。これを防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
まず、事前の情報共有を徹底することが重要です。相続財産や借金の有無、過去の贈与など、知っている情報は全て開示し、隠し事をしないことが信頼関係を保つ上で不可欠です。次に、公平性の意識を持つこと。必ずしも均等に分けることだけが公平ではありませんが、なぜその分割方法になったのか、全員が納得できる理由を共有することが大切です。また、感情的になりそうな場合は、一度冷静になる時間を取りましょう。どうしても話し合いが進まない、または意見の対立が激しい場合は、弁護士などの専門家に相談することも有効な手段です。第三者が間に入ることで、冷静な話し合いを促し、法的な観点から適切なアドバイスを得ることができます。
相続した不動産の活用方法
相続した不動産は、そのままにしておくと固定資産税などの維持費がかかり続けるだけでなく、空き家であれば老朽化や防犯上の問題も発生しかねません。そのため、相続後はその不動産をどのように活用していくかを検討することが重要です。ここでは、主な活用方法とそのポイントについて解説します。
売却する場合
相続した不動産を売却することは、最も一般的で分かりやすい選択肢の一つです。特に、遠方に住んでいて管理が難しい場合や、相続税の支払いのために資金が必要な場合に有効な方法と言えるでしょう。
売却のメリット
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現金化できる: 不動産を現金に換えられるため、相続税の納税資金や、他の相続人への分割資金に充てることができます。
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維持費がかからない: 固定資産税や管理費、修繕費などの維持コストから解放されます。
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管理の手間がない: 遠方に住んでいる場合など、不動産の管理にかかる労力や時間をなくすことができます。
売却のデメリット
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税金がかかる: 売却益が出た場合、「譲渡所得税」が課税されます。所有期間が5年以下か5年超かによって税率が変わるため注意が必要です。
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手間と費用がかかる: 不動産会社との契約、測量、登記費用、仲介手数料など、売却にはさまざまな手間と費用が発生します。
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希望価格で売れない可能性: 市場の状況によっては、希望通りの価格で売却できないこともあります。
売却を検討する際は、まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、適正な価格を把握することから始めましょう。また、相続した不動産に居住していた期間があるなどの条件を満たせば、譲渡所得税の特例が適用される場合もありますので、税理士に相談することをおすすめします。
賃貸に出す場合
相続した不動産を賃貸物件として活用することも、有効な選択肢の一つです。特に、立地が良く、賃貸需要が見込める不動産であれば、安定した家賃収入を得ることができます。
賃貸のメリット
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安定した収入: 定期的な家賃収入を得ることができ、資産形成につながります。
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節税効果: 不動産所得に対する経費(減価償却費、修繕費など)を計上できるため、所得税の節税につながる場合があります。
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資産価値の維持: 入居者がいることで、空き家による老朽化や防犯面のリスクを軽減できます。
賃貸のデメリット
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管理の手間: 入居者の募集、契約手続き、家賃の回収、設備の修繕、トラブル対応など、管理に手間がかかります。
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空室リスク: 入居者が見つからない場合や、退去が続くと家賃収入が途絶え、収益が悪化する可能性があります。
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リフォーム費用: 賃貸に出す前に、物件の状態によってはリフォームや設備の改修が必要となる場合があります。
賃貸経営を行う場合は、専門の不動産管理会社に委託することで、管理の手間を大幅に軽減できます。物件の状態や立地、周辺の賃貸需要などを総合的に判断し、収益性を見極めることが重要です。
その他の活用法
売却や賃貸以外にも、相続した不動産にはさまざまな活用方法があります。ご自身の状況や不動産の特性に合わせて、最適な方法を検討しましょう。
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自身で居住する: 空き家になった実家を相続した場合、ご自身やご家族が住む選択肢です。住居費を抑えられるメリットがありますが、リフォーム費用がかかる場合や、相続した物件が遠方の場合には現実的ではありません。
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駐車場として活用する: 建物を取り壊して更地にし、駐車場として貸し出す方法です。初期費用として建物の解体費用がかかりますが、管理の手間は比較的少なく、安定した収入を得られる可能性があります。特に駅前や商業施設周辺など、駐車場の需要が高い立地であれば有効です。
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更地にして売却する: 古くなった建物を解体して更地にした上で売却する方法です。更地にすることで、購入者の選択肢が広がり、売却しやすくなる場合があります。ただし、解体費用がかかることや、固定資産税が高くなる可能性がある点に注意が必要です。
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寄付する: 自治体や公益法人に寄付する方法です。維持管理の負担から解放されるメリットがありますが、寄付を受け入れてもらえるかどうかは、不動産の価値や状態、自治体の方針によって異なります。寄付には贈与税などの税金が発生する場合もあるため、事前に確認が必要です。
相続トラブルを防ぐために知っておくべきこと
不動産の相続は、大切な家族の問題であると同時に、大きなお金が絡むため、残念ながらトラブルに発展してしまうケースも少なくありません。特に、これまで良好な関係を築いてきたご家族の間でも、相続をきっかけに感情的な対立が生じてしまうこともあります。ここでは、よくある相続トラブルの事例と、それを未然に防ぐための具体的な対策についてご紹介します。
よくある相続トラブルの事例
不動産の相続で実際に起こりやすいトラブルには、以下のようなものがあります。これらの事例を知ることで、ご自身のケースに置き換えて考えるきっかけになるでしょう。
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遺産分割での意見の対立 「兄は実家を売却したいと言っているけど、私は思い出のある家だから残したい…」「不動産を公平に分けると言っても、現金のように簡単に分けられないから困る」といったように、相続人それぞれの状況や感情が異なるため、意見が対立することがよくあります。特に不動産は高額な資産であるため、公平な分割が難しく、感情的なしこりを残しやすい要因となります。
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連絡の不備による不信感 「なぜ私だけ知らされていなかったの?」「重要な決定が勝手に進められていた」など、相続人同士の連絡が不十分だったり、情報が一部の人に偏っていたりすると、不信感が募り、それがトラブルに発展することがあります。特に遠方に住んでいる相続人がいる場合など、意識して情報共有をしないと、こうした問題が起こりやすくなります。
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相続税に関する誤解や準備不足 「こんなに相続税がかかるなんて知らなかった」「税金を払うお金が手元にない」といったように、相続税の計算方法や支払いについて十分に理解していないと、後になって慌てることになります。不動産は評価額が高くなりがちなので、相続税も高額になることが多く、その納税資金を巡ってトラブルになるケースもあります。
トラブルを未然に防ぐための対策
相続トラブルを避けるためには、事前の準備と相続人全員での協力が不可欠です。具体的な対策として、以下の点を心がけましょう。
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生前の準備をしっかり行う 被相続人(財産を残す人)が元気なうちに、遺言書を作成しておくことが最も有効なトラブル防止策の一つです。遺言書があれば、誰にどの財産をどれだけ残すのかが明確になり、遺産分割での争いを大幅に減らせます。また、家族会議を開いて、被相続人の意向や財産状況について話し合っておくことも大切です。
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相続人全員で情報を共有する 相続が開始したら、できるだけ早く相続人全員で集まり、被相続人の財産状況や遺言書の有無など、すべての情報をオープンに共有しましょう。定期的に連絡を取り合い、進捗状況を報告し合うことで、不信感の発生を防ぎ、円滑なコミュニケーションを保つことができます。
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感情的にならず冷静に対応する 相続は、故人を偲ぶ大切な機会であると同時に、感情が揺れ動きやすい場面でもあります。しかし、感情的になってしまうと話し合いがこじれ、解決が遠のいてしまいます。もし感情的な対立が生じそうになったら、一度冷静になる時間を取り、客観的な視点から問題解決を目指しましょう。
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必要に応じて専門家へ相談する 遺産分割の話し合いがまとまらない、相続税の計算が複雑でわからない、不動産の名義変更手続きが難しいなど、少しでも困ったことがあれば、弁護士、税理士、司法書士といった専門家に早めに相談しましょう。専門家は法律や税金の知識に基づいて、公平な立場でアドバイスを提供し、トラブルの解決をサポートしてくれます。
専門家(弁護士・司法書士・税理士)に相談するタイミング
不動産相続は、さまざまな専門知識が必要となるため、一人で全てを解決しようとすると大きな負担になることがあります。特に、法的な問題や税金、登記といった専門分野では、プロの力を借りることがスムーズな解決への近道です。ここでは、どのような場合に、どの専門家に相談すれば良いのか、そのタイミングとメリットについて解説します。
各専門家の役割と相談内容
不動産相続には、主に3つの専門家が関わってきます。それぞれの役割を理解し、適切なタイミングで相談することで、手続きを円滑に進めることができます。
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弁護士 相続に関するあらゆる法律問題に対応できる専門家です。特に、相続人同士の意見の対立や、遺産分割協議がまとまらないといったトラブルが発生した場合に、法的な観点から解決策を提案し、代理人として交渉や調停を進めることができます。遺言書の有効性に関する争いや、相続放棄・限定承認の手続きについても相談できます。
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司法書士 不動産の「名義変更(相続登記)」の専門家です。相続した不動産を、故人から相続人の名義へ変更する登記手続きを代理で行ってくれます。この登記は義務化されたため、専門知識を持つ司法書士に依頼することで、複雑な書類作成や法務局への申請をスムーズに進めることができます。また、遺言書の作成支援や、成年後見制度に関する相談も可能です。
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税理士 相続税に関する専門家です。相続財産の評価額の算出、相続税の計算、税務署への申告手続きを代理で行います。相続税の特例や控除を適用するためのアドバイス、節税対策の提案など、税金に関するあらゆる相談に乗ってくれます。特に、不動産の評価は複雑なため、専門家による適正な評価が重要です。
相談すべき具体的なタイミング
専門家への相談は、早ければ早いほど、そのメリットを享受できます。以下のような状況になったら、専門家への相談を検討しましょう。
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相続発生直後、何から手を付けて良いか分からない場合 相続手続きの全体像が掴めず、混乱している場合は、まず司法書士や弁護士に相談し、今後の流れや必要な手続きについてアドバイスをもらうと良いでしょう。
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遺産分割協議が難航しそうな時、または揉めてしまった時 相続人同士で意見の食い違いがある場合や、感情的な対立が生じてしまった場合は、弁護士に相談し、法的な解決を図るのが最も効果的です。
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相続税の計算や申告に不安がある場合 相続財産に不動産が含まれる場合、その評価は複雑であり、相続税の計算や申告には専門知識が必要です。税理士に相談し、適切な申告と節税対策を行いましょう。
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相続した不動産の名義変更(相続登記)が必要な時 2024年4月1日からは相続登記が義務化されました。この手続きは複雑なため、司法書士に依頼することで、漏れなく正確に進めることができます。
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遺言書の作成を検討している場合 将来の相続トラブルを避けるため、遺言書を作成したい場合は、弁護士や司法書士に相談し、法的に有効な遺言書を作成してもらいましょう。
専門家に依頼するメリット
専門家に依頼することで、以下のような多くのメリットが得られます。
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手続きの効率化と正確性の確保 専門知識を持つプロが手続きを行うため、時間と手間を大幅に削減でき、法的なミスや漏れを防ぐことができます。
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相続トラブルの回避・解決 弁護士が介入することで、相続人間の感情的な対立を避け、法的な根拠に基づいた公平な解決へと導くことができます。
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最適な税金対策の実現 税理士が相続財産を適正に評価し、利用できる特例や控除を最大限に活用することで、合法的に相続税を軽減できる可能性があります。
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精神的負担の軽減 複雑で時間のかかる手続きを専門家に任せることで、精神的なストレスが軽減され、故人を偲ぶ時間や自身の生活に集中できるようになります。
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法的アドバイスによる安心感 不慣れな相続手続きにおいて、専門家から適切なアドバイスを受けられることは、大きな安心感に繋がります。
不動産相続に関するよくある質問(FAQ)
ここでは、不動産相続に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。ご自身の状況と照らし合わせながら、疑問の解消にお役立てください。
質問1: 相続登記は自分でもできますか?
はい、相続登記を自分で行うことは可能です。ご自身で手続きを進める最大のメリットは、司法書士に支払う報酬を節約できる点です。しかし、必要書類の収集や申請書の作成、法務局での手続きなど、専門的な知識と多くの時間が必要となります。書類に不備があると何度もやり直しになる可能性もあるため、手続きに不慣れな方や時間がない方は、司法書士などの専門家への依頼を検討することをおすすめします。
質問2: 相続税はいつまでに支払う必要がありますか?
相続税の申告と納税は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に行う必要があります。この期限を過ぎると、延滞税などのペナルティが課されることがありますので注意が必要です。もし期限までに一括で納税することが難しい場合は、一定の条件を満たせば「延納」という分割払いや、「物納」という不動産などで納税する方法もあります。詳細については税理士に相談しましょう。
質問3: 遺言書がない場合、どうなりますか?
遺言書がない場合、相続人全員で「遺産分割協議」を行い、誰がどの財産を相続するかを話し合って決めます。この話し合いがまとまれば、その内容に基づいて遺産を分割します。もし協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停や審判を申し立てることになります。遺言書がない場合でも、法定相続分が民法で定められていますが、必ずしもその通りに分割する必要はなく、相続人全員の合意があれば自由に分割方法を決めることができます。
質問4: 相続した空き家を売却する際の特例はありますか?
相続した空き家を売却する際には、「被相続人の居住用財産(空き家)を売却した場合の3,000万円特別控除」という特例が適用される可能性があります。これは、一定の要件を満たす空き家を売却した場合に、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる制度です。この特例を利用することで、売却益にかかる税金を大幅に軽減できる場合があります。ただし、適用には細かな条件があるため、事前に税理士や不動産業者に相談して確認することが重要です。
質問5: 相続人が行方不明の場合、どうすればいいですか?
相続人の中に連絡が取れない、あるいは行方不明の人がいる場合、その人を除いて遺産分割協議を進めることはできません。このような場合は、家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立てる必要があります。不在者財産管理人は、行方不明の相続人に代わって遺産分割協議に参加するなど、その相続人の財産を管理する役割を担います。この手続きは複雑であり、時間もかかるため、弁護士などの専門家に相談して進めることをおすすめします。
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公開日:2026.06.08
高木いおり
代表の私は1964年、春日井市で生まれ育ち、居住しております。 地元の、いずみ幼稚園、神領小学校、東部中学校、春日井高校、名古屋大学 医療技術短期大学部看護学科(現、医学部保健学科看護科)卒で、宅地建物取引士と看護師免許も持っています。